ゆとり~って?

【2005年10月01日】

 先日、ある学校でPTAの役員をしているお母さんとお話をする機会がありました。私の働く児童書専門店では、学校にたくさんの本を持って行って、ブックトーク(本の紹介)をし、学校の図書室に入れる本を子どもたちに選んでもらうということをしています。その時のこと。役員のお母さんたちが仕事を休んで来ているので遊ばせておくのはもったいない、今日中に仕事をしてしまいたいので、子どもたちが本を選んでいる間にできることはないか?というお尋ねでした。
 少し子育てから離れている私としては、本離れとか言われつつも、たくさんの本を目の前にして選ぶ子どもたちの顔は真剣そのもので、その顔を眺めているだけでも気持ちが落ち着くというか、安心するので、お母さんたちも、せっかく仕事を休んで来てくださったのなら、子どもさんたちの顔を見てくださいと言いました。
 確かに、PTA活動とは、手間のかかることで、いまや共働きの家にとっては大変なことなのでしょう。でも、我が子は、どこで誰に助けてもらっているかわかりません。そのおかえし・・といってはなんですが、他人のために労力をおしむ、時間をおしむ、親が楽しめない・・・そんな考えはやめて自分の力を社会に還元しましょうよ。
 私たちが小さい時は、子ども会の行事やPTA行事には、たくさんのお父さんやお母さんが来てくれていました。あの頃、みんな仕事をしていたはずなのに、お父さんが多かったような気もします。それは、自営業の人が多かったということもあるかもしれませんが。また、近くの神社のお祭りの日はお休みになったものです。
 ゆとりのある教育っていうのは、そういうことなんではないのでしょうか?地域の人とふれあう場は生きた教育の場だったのに。親も忙しく、お手伝いや役員になれないから・・という理由で、子ども会に入会しなかったり、PTA活動も削減されたり、大人の都合で子どもの活動の場をとってもいいのかなあと思います。
 週休2日にしても、子どもたちの受け皿は、今や家庭ではなく塾や所属している団体のようになっていて、家族でゆとりある時間を持つということは難しい。それなら、子どもは学校に行って、肝心要な行事にはお休みにするとか、もっと基本の生活から考えないといけないような気がします。
 つねちゃんの10月1日のお祭りの画像を見て、ふっと思ったことでした。私たちは、この日は、完全にお休みで舞い上がっていたものです。

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